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ランスタッドが向いている人と他社が向いている人
ランスタッドの障がい者向け転職支援は、首都圏に住んでいて、正社員や契約社員の直接雇用を目指す方に向いています。逆に、住まいが首都圏から離れている精神障がいのある方や、一般企業での就労経験がまだ少ない方は、他の窓口から始めたほうが話が早く進む場合があります。
どちらに当てはまるかは、登録する前に自分で見分けられます。この記事では、公式サイトの案内を出典に、ランスタッドの特徴、対応エリア、サポート内容、登録から入社までの流れを整理し、他の窓口と比べるときの見方まで書いていきます。
結論
首都圏在住で、正社員を目指し、一般企業での就労経験がある方なら、ランスタッドは候補に入れる価値があります。 一方で、精神障がいのある方への専門支援は、公式サイトで提供エリアが限られています。申し込む前に、住まいの地域と就労経験が条件に合うかを必ず確認してください。
首都圏で正社員を目指す方
ランスタッドの公式サイトでは、身体障がいのある方には首都圏を中心に全国のネットワークを生かして求人を紹介すると案内されています。精神障がいのある方への専門的な就労支援は、東京・神奈川・千葉・埼玉を含む9都府県にお住まいの方が対象です。つまり、一都三県に住む方は、障がいの種類を問わず、サービスの案内を受けやすい位置にいます。
向いているのは、たとえば次のような方です。
- 首都圏に住んでいて、正社員での転職を考えている
- 応募書類の書き方や面接の受け答えを、第三者に見てもらいながら整えたい
- 障がいの内容や必要な配慮を、担当者を通じて企業に伝えてほしい
- 大手企業や年収アップを狙った求人も含めて、幅広く見比べたい
ランスタッドは、正社員に加えて契約社員やパート・アルバイトの求人も扱い、紹介予定派遣という入り口も用意していると案内されています。最初から正社員にこだわる方にも、まずは働き方を試したい方にも、選択肢が分かれている点は覚えておくと役に立ちます。
他社を比べたい方
ランスタッドだけに決める必要はありません。障がい者向けの転職支援には、総合型の人材会社が持つ障がい者向けの窓口、障がい者雇用に特化した専門のエージェント、ハローワークの専門援助部門、就労移行支援事業所などがあり、それぞれ得意な場面が違います。
次のような方は、ランスタッドを含めて複数の窓口を並べて見比べてから決めるほうが、後悔が少なくなります。
- 初めての転職で、どの窓口が自分に合うか全く見当がつかない
- 地方や首都圏以外に住んでいて、地元の求人を中心に探したい
- 就労経験が短く、まず生活リズムや働く練習から整えたい
- 障がいの種類や程度に特化した、専門性の高い支援を求めている
比べるときの基準は、同じ項目を同じ順で並べて見ることです。

サービスの特徴と強み
ランスタッドの障がい者向け転職支援は、専任のコンサルタントが面談から入社後の定着フォローまでを一貫して担当する仕組みだと、公式サイトに書かれています。登録は無料で、入力は3分で完了すると案内されています。
会社そのものの規模、求人の紹介から選考までの支援、精神障がいのある方への専門的な支援が、公式サイトで打ち出されている主な点です。
世界最大級とされる実績
ランスタッドは、オランダに本社を置く人材サービスグループの日本法人です。公式の会社概要ページでは、Staffing Industry Analystsの2025年の人材サービス企業売上ランキングを出典として、世界最大と案内されています。日本法人の設立は1980年8月で、日本国内の拠点数は2026年8月1日時点で91拠点と書かれています。
グループの売上高は、2025年度実績で230億7,700万ユーロ、日本円で4兆2,537億円と案内されています。数字の出典は公式の会社概要ページで、為替の換算日も同じページに載っています。詳しく確かめたい方はランスタッドの会社概要を確認してください。
注意
世界最大という表現は、会社全体の売上規模についての案内です。障がい者向けの求人の数や、転職の成功率を示すものではありません。公式サイトの障がい者向けページには、登録者数や就職実績、求人の総件数といった数字は載っていませんでした。求人の量は、登録後に担当者から聞くか、求人検索で自分の条件を入れて確かめるのが確実です。
会社の規模が大きいことで期待できるのは、取引のある企業の幅広さです。公式サイトの社名公開求人の紹介には、メーカー、IT、金融、建設などの大手企業のバナーが並んでいます。ただし、どの時点でどの職種に空きがあるかは日々変わるため、会社名の多さだけで判断せず、自分が望む職種の求人がいくつあるかを見るようにしてください。
レジュメ・面接対策の支援
公式サイトのサポート内容には、専任コンサルタントによる面談、希望に合う求人の紹介、応募書類の確認と添削、面談トレーニングなどの選考対策、内定と入社の手続き、職場への定着フォローが挙げられています。転職活動の最初から入社後までが、同じ窓口でつながっている点が特徴です。
人材紹介という形の場合、選考の流れは求人によって違いますが、公式サイトには書類選考、一次面接と適性検査、二次面接、採否の決定という例が載っています。コンサルタントが採用まで細かく支援し、採用条件の交渉も行うと説明されています。
応募書類や面接の準備を一人で進めると、障がいの説明や配慮の希望をどこまで書くかで手が止まりがちです。第三者が客観的に読んで直してくれる機会があるだけで、準備にかかる時間と気持ちの負担はかなり変わります。この支援を受けられることが、エージェントを使う一番の理由になります。
支援の質は担当するコンサルタントによっても差が出ます。面談で、自分の障がいや希望をきちんと聞いてもらえたか、質問に具体的に答えてもらえたかを見て、合わないと感じたときは担当の変更や他の窓口の併用を考えてください。
対象エリアと支援範囲の確認
エリアの条件は、登録前に最も確認しておきたい点です。公式サイトでは、障がいの種類によって案内の書き方が違うため、自分の状況に当てはまる部分を読み分ける必要があります。
| 障がいの種類 | 公式サイトの案内 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 身体障がい | 首都圏を中心に、全国のネットワークを生かして求人を紹介 | 希望する勤務地の求人が実際にあるか |
| 精神障がい | 精神保健福祉士法に基づく専門的な就労支援を、次の地域にお住まいの方に提供する。東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・群馬・栃木・茨城・兵庫にお住まいの方 | 住まいの地域と、紹介の対象になる就労経験の条件 |
| 身体障害者手帳があり精神科に通院中 | 精神疾患、てんかん、高次脳機能障害、医療連携を希望する難病の方が対象 | 手帳の種類と通院の状況 |
| 知的障がい | 現在の支援機関の担当者と話し合い、就労支援の担当者から電話を受ける形 | 支援機関の担当者への事前の相談 |
上の表は、公式サイトの障がい者向けページを出典にまとめたものです。内容は更新されることがあるため、実際に登録する前にランスタッドの障がい者向けページで最新の記載を見てください。
一都三県での支援範囲
東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県は、精神障がいのある方への専門的な就労支援の提供エリアに含まれています。公式サイトのエリアの注記は9都府県で書かれていますが、一都三県はその全てを含んでいるため、首都圏に住んでいれば、障がいの種類を問わずサービスの案内の範囲に入ります。
勤務地の検索も、関東は東京、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、神奈川の7都県がまとまっています。どの駅や路線の通勤圏に求人があるかは、登録前でも求人検索で調べられます。
ただし、求人の紹介が受けられることと、希望の職種や条件に合う求人が見つかることは別です。首都圏は求人が多い地域ですが、障がい者向けの求人は職種や勤務形態が限られることもあります。在宅勤務や時差出勤などの条件を重ねるほど、候補は少なくなります。
地域による注意点
精神障がいのある方で、お住まいが東京・神奈川・千葉・埼玉以外の場合は、特に注意が必要です。見落としやすい点なので、ここは先に確かめてください。公式サイトでは、大阪・群馬・栃木・茨城・兵庫も専門的な就労支援の提供エリアとして挙げられていますが、それ以外の地域に住んでいる方は、専門支援の対象にならないと案内されています。
この記事は首都圏にお住まいの方を主な読み手として書いています。首都圏から離れた地域に住んでいる方は、障がいの種類によって受けられる支援が異なるため、登録の前に、公式サイトの問い合わせ窓口で受付ができるかどうかを確認してください。沖縄など遠方の地域にお住まいの場合は、とくに事前に確かめておくと安心です。
エリアの記載は、他のサイトの解説と食い違うことがあります。最終的な判断は、必ず公式の最新の記載で行ってください。
障がい者向け求人の探し方
障がい者向けの求人は、一般の求人と探し方のコツが少し違います。応募する企業の障がい者雇用の体制や、配慮の実績、仕事の内容を確かめながら進める必要があるためです。ここでは、ランスタッドの求人検索で見られる情報を手がかりに、選ぶときの視点を整理します。
背景として、民間企業の障害者法定雇用率は、令和8年7月1日から2.5%から2.7%に引き上げられたと、厚生労働省の労働局が案内しています。企業が障がいのある人を雇う枠は広がる方向にあり、求人の数や種類にも影響する可能性があります。詳細は福岡労働局の案内で確認できます。
求人の特徴と選び方
ランスタッドの公式サイトの求人検索では、人気の検索ワードとして、正社員、大手企業、フルリモート、完全在宅、在宅勤務、リモートワーク、車通勤可が並んでいます。特集として、大手企業の求人、年収アップの求人、社名を公開した求人が用意されています。
求人を見るときは、条件を3つの層に分けると決めやすくなります。
- 譲れない条件は、通勤時間、勤務日数、通院の日程、在宅勤務の可否など、崩れると続けられなくなるもの
- できれば欲しい条件は、年収の下限、職種、企業の規模、残業の有無など
- あれば良い条件は、社名の知名度、昇進の見込み、福利厚生など
最初に譲れない条件を決めておくと、求人の比較がしやすくなります。条件を全て満たす求人を探し続けると、いつまでも応募できないことがあります。譲れない条件さえ満たせば応募して面接で詳しく聞く、と割り切ると進みが早くなります。
求人票の読み方にも注意が必要です。障がいの配慮について、どの程度書かれているかは企業によって異なります。配慮の内容が具体的に書かれていない場合は、コンサルタントを通じて、職場の設備、既に働いている障がいのある社員の人数や職種、相談できる担当者の有無を確かめてもらってください。
正社員求人を探す視点
正社員を目指すときは、求人の雇用形態に加えて、試用期間の有無、障がい者雇用枠の中での昇給の仕組み、配置転換の可能性まで見ておくと、入社後のずれが減ります。同じ正社員でも、フルタイムの総合職と、短時間勤務を認める職種とでは働き方が大きく違うため、募集要項の細部まで目を通してください。
紹介予定派遣という選択肢も、正社員を目指す入り口の一つになります。ランスタッドの公式サイトでは、派遣先で最長6か月間働き、双方が合意すれば直接雇用に切り替える仕組みだと説明されています。派遣先企業は6か月以内に採用するかどうかを決める必要があり、派遣期間中は、コンサルタントが勤怠管理や就業中の課題の解決に対応するとされています。
実際に働いてから職場との相性を確かめられる点は利点です。反対に、6か月の間に採用に至らない場合がある点は、事前に承知しておく必要があります。直接雇用の人材紹介と紹介予定派遣のどちらが合うかは、これまでの就労経験や、今の収入の状況によっても変わります。
担当コンサルタントの支援内容
エージェントを使う大きな利点は、一人では進めにくい書類作成と面接の準備を、担当者と一緒に進められることです。ランスタッドの公式サイトには、応募書類の確認と添削、面談トレーニングなどの選考対策が、サポート内容として明記されています。
実際の進め方は担当者によって差があるため、ここでは公式に書かれている範囲と、一般的な転職支援の進め方を合わせて、どのように準備すると支援を生かせるかを整理します。
レジュメ作成の支援
障がい者向けの応募書類では、職務経歴の整理に加えて、障がいの内容、通院の状況、必要な配慮、できること、苦手なことをどう書くかが課題になります。書きすぎると採用側が不安を感じ、書かなすぎると入社後の配慮が受けられないという難しさがあります。
コンサルタントに添削を頼むときは、次の材料を用意しておくと、短い時間で内容が仕上がります。
- これまでの職歴と、それぞれの仕事内容、在籍期間
- 使えるパソコンソフトや資格、得意な作業
- 障がいの内容と、日常で困りやすい場面
- これまでの職場で受けた配慮、あると助かる配慮
- 通院の頻度や服薬の状況
全てを細かく書く必要はありません。まず材料を一通り出して、コンサルタントと一緒に、応募先の仕事内容に関係する部分を選んでいく流れが現実的です。仕事に関係の薄い病歴の詳細は、応募書類には書かず、面接で必要になったときに話すという判断もあります。
職務経歴書は、仕事で何をして、どんな工夫や成果があったかを、数字や具体的な作業で書くと伝わりやすくなります。障がいがあることは、できることの説明と一緒に書くと、採用側が働く姿を想像しやすくなります。
面接対策の進め方
面接の練習は、公式サイトで面談トレーニングという名前で案内されています。具体的な回数や時間は公式サイトに書かれていないため、担当者に最初の面談で聞いておいてください。
面接対策では、答えの暗記は要りません。自分の言葉で説明できる状態を目指すほうが、本番で崩れにくくなります。次の順で準備すると進めやすくなります。
- 志望動機と、これまでの経験から話せる強みを、それぞれ1分程度で話せるようにする
- 障がいの内容と、仕事への影響、必要な配慮を、短く事実で説明できるようにする
- 退職理由や空白期間を、前向きな表現と事実で整理する
- 聞かれそうな質問を担当者に出してもらい、声に出して答える練習をする
- 終わったあとに、答えにくかった質問を担当者と振り返る

精神障がいのある方への支援
精神障がいのある方への支援は、ランスタッドの特徴の一つとして、公式サイトでも大きく扱われています。一方で、対象になる方の条件が細かく書かれているため、読み飛ばさずに確認する必要があります。
精神保健福祉士による支援
公式サイトでは、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方に、精神保健福祉士法に基づく専門的な就労支援を提供すると案内されています。精神保健福祉士の資格を持つ担当者がいることや、安心して相談できる体制があることも、サポートの説明に書かれています。
ここで気をつけたいのは、専門支援を受けられる方の範囲です。精神障がいのある方向けのページには、ランスタッドで紹介できる求人は、一般企業で就労実績がある方が対象になると書かれています。次の表は、そのページの記載をもとに、対象になりうる段階の目安をまとめたものです。
| 段階 | 公式サイトの説明 | 年収の目安 |
|---|---|---|
| 就労移行支援事業所 | 一般就労に必要な訓練や面接対策を受ける段階 | 記載なし |
| 特例子会社や一般企業で週30時間 | 週30時間の就労が続いている段階 | 200万円から300万円未満 |
| 紹介の対象になる段階の一つ目 | 週30時間以上の就労実績が2〜3年以上あり、主治医から週30時間の就労の許可が出ていて、通院が月1回で安定している | 300万円以上 |
| 紹介の対象になる段階の二つ目 | フルタイムの就労実績が2〜3年以上あり、主治医からフルタイムの就労の許可が出ている | 350万円以上 |
年収の目安は、公式サイトが示すキャリアステップの説明で、実際の求人の金額を約束するものではありません。就労経験や通院の状況が、紹介の条件に合うかどうかは、登録後の面談で確認されます。
同じページには、一人配属の部署で働くためのスキルの確認項目も載っています。基本的なビジネスマナー、事務やパソコンのスキル、自分の障がいや服薬の特徴を説明できること、30時間以上の就労を2年以上続けた経験、転職について主治医と相談して意見書を得ていること、通院と睡眠の状態が安定していること、の6項目です。
ポイント
専門的な支援は、働き始めたばかりの方や、これから就労の練習を始める方にとっては、条件が高く感じられるかもしれません。その場合は、就労移行支援事業所やハローワークの専門援助部門など、準備段階から支える窓口を先に使い、一般企業での就労実績を積んでから、ランスタッドを検討する流れも考えられます。
首都圏以外の場合の注意
精神障がいのある方で、お住まいが東京・神奈川・千葉・埼玉以外の場合、専門的な就労支援を受けられるのは、公式サイトが挙げる大阪・群馬・栃木・茨城・兵庫にお住まいの方に限られます。それ以外の地域にお住まいの方は、専門支援の対象にならないと案内されています。
この記事は首都圏にお住まいの方を主な読み手としているため、首都圏以外の精神障がいのある方は、ランスタッドを登録先として考える前に、お住まいの地域の障害者就業・生活支援センターや、ハローワークの専門援助部門に相談する道も確認してください。地域の支援機関は、地元の企業の事情に詳しいことが多く、通いやすい範囲の求人を得やすい傾向があります。
体調や通院の状況によっては、転職を急がずに、まず生活リズムや通院の安定を優先する判断も十分にあり得ます。登録を焦らなくても、条件が整った時点でいつでも相談を始められます。
他社と比較するポイント
複数の窓口を比べるときは、サービス名の印象や口コミの多さより、自分が困っている点を解決できるかで判断すると、選び損ねが減ります。ここでは、4つの観点を同じ基準で並べます。
| 観点 | 確認すること | ランスタッドで公式に確認できる点 |
|---|---|---|
| 求人の幅 | 職種、雇用形態、企業の規模、在宅勤務の可否 | 正社員、契約社員、パート・アルバイト、紹介予定派遣と、大手企業、年収アップ、社名公開の特集 |
| 専門性 | 障がいの種類に合った支援ができるか | 精神保健福祉士法に基づく専門的な就労支援で、対象は手帳をお持ちの特定地域の方 |
| サポート範囲 | 書類、面接、入社後の定着まで | 面談、求人紹介、書類の添削、面談トレーニング、入社手続き、定着フォロー |
| 対応エリア | 自分の住まいと希望の勤務地を扱えるか | 身体は首都圏を中心に全国、精神の専門支援は9都府県 |
この表の右の列は、あくまで公式サイトに書かれている範囲です。他の窓口の内容は、それぞれの公式サイトで同じ観点から確かめてください。比較表を自分で作ると、見落としが減ります。
求人の幅
求人の幅は、職種の多さと、雇用形態の選択肢の両方で見ます。ランスタッドは、正社員、契約社員、パート・アルバイトの直接雇用の求人に加え、紹介予定派遣の入り口があります。大手企業の特集や、社名を公開した求人があることから、企業の規模の面でも選択肢があると案内されています。
他の窓口を見るときは、希望する職種の求人が実際にいくつあるかを、登録前の求人検索で確かめてください。会員限定で見られる求人もあるため、検索で見える情報だけで判断せず、面談で担当者に、自分の条件に合う求人がどの程度あるかを質問すると、おおよその見通しが立ちます。
専門性
専門性は、障がいの種類や状況に応じた支援ができるかを見ます。ランスタッドは、精神保健福祉士法に基づく専門的な就労支援を、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方に向けて案内しています。身体障がいのある方の事例として、公式サイトには関節リウマチや上肢障がい、心臓機能障がいなどの方の転職成功例が掲載されています。
ただし、掲載されている事例は、あくまで一部の方の例です。同じ障がいの名前でも、必要な配慮や働き方は一人ひとり違います。事例を読むときは、自分と似た条件の人がいるかを見て、結果そのものより、どう進めたかの過程を参考にしてください。
サポート範囲
サポート範囲は、どこまで担当者が付き合ってくれるかです。ランスタッドの公式サイトには、面談から求人の紹介、応募書類の添削、面談トレーニング、入社の手続き、職場への定着フォローまで、専任コンサルタントが一貫して担当すると書かれています。入社後のフォローまで含まれている点は、長く働き続けたい方にとって見るべき項目です。
他の窓口と比べるときは、入社後にどのくらいの頻度で連絡があるか、困ったときに誰に相談できるか、企業との調整を代わりにしてもらえるかを確認してください。公式サイトの文言だけでは分からない部分は、面談の場で直接質問して、答えの具体性を比較するのが有効です。
対応エリア
対応エリアは、前の章で触れたとおり、ランスタッドを選ぶうえで最初に確かめる項目です。他の窓口でも、地域によって求人の量や、専門支援の有無は違います。自分が働きたい地域と、住んでいる地域が、窓口の対応範囲に入っているかを、必ず確認してください。

専門エージェントとの併用の仕方
障がい者向けの転職支援は、複数の窓口に登録して併用するのが一般的です。窓口ごとに持っている求人や得意な分野が違うため、一つだけに絞ると、出会える求人の幅が狭くなります。一方で、登録しすぎると連絡の管理が大変になり、同じ求人に別々の窓口から応募するといった混乱も起きます。
複数登録の考え方
併用の数は、2〜3つに絞るのが管理しやすい目安です。多すぎると、面談の日程調整や連絡のやり取りに追われて、肝心の書類や面接の準備が進まなくなります。まず1つの窓口で面談を受け、進め方の感触をつかんでから、もう1つを加えるくらいの段階を踏むと負担が少なくなります。
併用のときに守りたいのは、次の点です。
- 同じ企業の同じ求人に、複数の窓口から重ねて応募しない
- どの窓口にどの企業を紹介してもらったかを、一覧表にして記録する
- 各窓口の担当者には、他にも登録していることを正直に伝える
- 面接の日程が重ならないよう、自分で管理する
- 窓口ごとの連絡手段と、返信の目安を決めておく
他の窓口を併用していることを伝えるのは、後ろめたいことではありません。担当者にとっても、同じ企業への重複応募を避ける判断材料になります。
使い分けの例
併用の組み合わせは、状況によって変わります。代表的な例を表にまとめます。
| 状況 | 組み合わせの例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 首都圏在住で正社員を目指す | ランスタッドと、障がい者雇用に特化した別のエージェント | 求人の重なりを確かめつつ、担当者との相性で主に動かす窓口を決める |
| 就労経験が短く準備が必要 | ハローワークの専門援助部門や就労移行支援事業所を先に使い、経験を積んでからランスタッド | 準備段階の支援と、転職の支援を分ける |
| 在宅勤務の求人を重視 | 在宅勤務の求人に強い窓口と、ランスタッドの求人検索 | 条件を同じにして求人を見比べる |
| 首都圏以外に住む | 地元のハローワークや障害者就業・生活支援センターを中心に、必要に応じてランスタッドの求人検索 | 住まいの地域の事情に詳しい窓口を軸にする |
ハローワークの専門援助部門は、就職活動中の障害者をサポートする窓口です。たとえばハローワーク川崎の公式ページには、障害のある方向けの面接会や、障害者専用求人の検索が案内されています。無料で使える公的な窓口として、民間のエージェントと並行して使う人も多くいます。詳細はハローワーク川崎の専門援助部門で確認できます。
併用の結果、どの窓口が自分に合うかは、使ってみないと分かりません。1か月ほど動いてみて、担当者の対応と、紹介される求人の質を見て、使う窓口を絞っていく進め方が現実的です。
配慮事項の伝え方の基本
配慮事項の伝え方は、転職活動で多くの方が悩む点です。障害者雇用促進法では、事業主に、募集や採用の場面でも障がいのある人に合理的な配慮を行う義務があるとされています。ただし、配慮の内容は個別の話し合いで決まり、希望した配慮がそのまま通るとは限りません。
伝える目的は、お互いが働く条件をすり合わせることです。そのためには、困りごとを並べるより、どうすれば力を発揮できるかを具体的に伝える形が、採用側にも伝わりやすくなります。
応募書類での書き方
応募書類では、障がいの名前、手帳の有無と等級、仕事への影響、必要な配慮を、簡潔な事実で書きます。細かな病歴や症状の説明は、書類では最小限にして、面接で必要に応じて補う形が一般的です。
配慮の書き方は、次の3つを組み合わせると伝わりやすくなります。
- できることは、たとえばデータ入力を正確に行える、定型の事務作業を継続できるといった内容
- 配慮があるとできること、たとえば指示を文書やメールでもらえると、確実に作業を進められる
- 苦手なこと、たとえば電話の対応は難しいが、メールやチャットでの連絡なら問題ない
苦手なことだけを書くと、採用側が不安を感じます。必ず、できることと、配慮があればできることを一緒に書いてください。配慮を求めるのは、仕事の成果を上げるためだという形にすると、前向きに受け取られやすくなります。
書類の表現が難しいときは、コンサルタントに添削を依頼してください。同じ障がいでも、応募先の仕事内容によって、強調すべき点は変わります。企業ごとに表現を調整してもらえるのは、エージェントを使う利点です。
面接での伝え方
面接では、障がいの内容を長く説明するより、仕事への影響と、これまでどう対処してきたかを中心に話します。たとえば、疲れやすさがある場合は、休憩の取り方や、これまでの職場で続けられた勤務時間を、実績として伝えます。
伝えるときの順序は、事実、仕事への影響、対処の工夫、希望する配慮の順にすると、聞き手が理解しやすくなります。「通院のため月に1回、半日の休みをいただきたいです。これまでの職場でも、事前に予定を共有して業務に支障が出ないよう調整してきました」のように、工夫と合わせて言うと、前向きな印象になります。
注意
配慮の希望は、採用の結果や、入社後の対応を保証するものではありません。企業の体制によっては、希望どおりにできないこともあります。面接では、できる配慮とできない配慮を率直に話し合い、入社後に無理が出ないかを自分でも確かめる姿勢が大切です。
登録から入社までの流れ
ランスタッドの公式サイトでは、登録から入社までの流れが5つの段階で案内されています。まずエントリー、次に専任コンサルタントによる条件のヒアリング、求人の紹介、応募書類の確認と面談トレーニング、内定と入社の手続きから職場への定着フォローまでです。
| 段階 | 内容 | 自分で準備すること |
|---|---|---|
| エントリー | 無料で、入力は3分で完了すると案内されている | 障がいの内容、手帳の有無、希望の条件のメモ |
| 面談 | 専任コンサルタントが、障がいの内容や希望を詳しく聞く | 職歴、通院の状況、必要な配慮の整理 |
| 求人紹介と応募 | 希望に合う求人の紹介と、応募書類の確認と添削 | 履歴書と職務経歴書の下書き |
| 選考 | 面談トレーニングと、書類選考、面接、適性検査など | 面接で話す内容の練習 |
| 内定と入社 | 手続きと、入社後の定着フォロー | 入社後の働き方の再確認 |
流れ自体は一般的な転職エージェントと大きく変わりませんが、障がいの内容や配慮を企業に伝える工程を、担当者が間に入って行う点が、障がい者向けの特徴になります。
登録と面談
登録は、公式サイトのエントリーフォームから行います。公式サイトでは、無料で、入力は3分で完了すると案内されています。エントリーのあとは、専任コンサルタントが希望条件などを詳しく聞き取る流れだと案内されています。
面談で詳しく聞かれるのは、障がいの内容、これまでの職歴、希望する働き方、必要な配慮です。聞き取った内容は、求人の紹介や企業への説明に使われる情報です。職歴や配慮の希望を事前にメモにしておくと、当日の話が進みやすくなります。
面談は、ランスタッドが自分に合うかを確かめる場でもあります。説明が分かりやすいか、質問に具体的に答えてもらえるか、希望を無理に変えさせようとしないかを見てください。違和感があるときは、遠慮せずにその場で質問して構いません。
求人紹介と選考
面談のあとは、希望に合う求人が紹介されます。応募するかどうかを決めるのは自分です。気が進まない求人は断って構いませんし、断った理由を伝えると、次の紹介の精度が上がります。
応募を決めたら、応募書類の確認と添削を受けます。選考の流れは求人によって違いますが、公式サイトの例では、書類選考、一次面接と適性検査、二次面接、採否の決定という順です。面接の前には、面談トレーニングを受けられます。
選考の期間は、企業や時期によって違います。数週間かかる場合もあるため、複数の求人に並行して応募して、結果を待つ間も活動を続けると、気持ちの負担が軽くなります。結果を待つだけの時間が長いと、体調の面でも不安が大きくなりがちです。
内定まで
内定が出たら、入社日や勤務条件、給与、配慮の内容を、企業と調整します。公式サイトでは、採用条件の交渉もコンサルタントが行うと案内されています。条件の確認では、書面で何が示されるかを見て、口頭で聞いた配慮の内容が、書面に反映されているかも確かめてください。
紹介予定派遣の場合は、派遣先で最長6か月働いてから、直接雇用に切り替わります。この場合の流れは、登録予約、登録、お仕事紹介、派遣就業のスタート、直接雇用への切り替えです。直接雇用への切り替えを前提にしたい方は、派遣期間の長さや、切り替えの条件を、最初の面談で確認してください。

登録前に確認しておきたい点
登録は無料で、気軽に始められますが、登録前に確認しておくと、後から慌てずに済む点があります。ここでは、利用条件の確かめ方と、自分の希望を整理する方法を紹介します。
利用条件の確認方法
確認する項目は、住まいの地域、障がいの種類と手帳の有無、就労の経験の3つです。公式サイトの障がい者向けページと、精神障がいのある方向けのページを読み、自分の状況が対象に入るかを見てください。
条件の記載が分かりにくいときや、自分の状況が当てはまるか迷うときは、公式サイトに記載された障がい者転職支援専用の問い合わせ窓口に、登録前に問い合わせることもできます。電話番号は公式サイトに載っていますが、受付時間や変更があるため、最新の記載を確認してから連絡してください。
確認するときに役立つ質問を、いくつか挙げます。
- 自分の住まいで、紹介を受けられるか
- 手帳がまだない場合や、申請中の場合も、相談できるか
- 希望する職種や働き方の求人が、どの程度あるか
- 面談はオンラインでも受けられるか
- 紹介予定派遣と人材紹介の、どちらから始めるのが合うか
答えがあいまいなときは、メモを取っておき、他の窓口の答えと比較すると、違いがはっきりします。
希望条件の整理の仕方
希望条件は、頭の中だけで考えず、紙やメモに書き出すと整理できます。次の4つの項目を埋めると、面談で話す材料がそろいます。
- 働き方は、勤務日数、勤務時間、通勤の可否、在宅勤務の希望
- 仕事の内容は、やりたい職種、避けたい作業、経験を生かしたい分野
- 収入は、現在の収入、希望する収入、最低限必要な収入
- 配慮は、通院の日程、休憩の取り方、連絡の方法、職場の環境
全ての条件に優先順位を付けておくと、求人を比べるときの判断が早くなります。優先順位が高い条件は、面談の最初に伝えてください。後から条件を変えるのも自由ですが、最初に軸があると、紹介される求人が自分の希望に近づきます。
まとめ
向き不向きの判断と次の行動
ランスタッドの障がい者向け転職支援は、首都圏に住み、正社員や契約社員などの直接雇用を目指す方に向いています。専任コンサルタントが面談から入社後の定着まで一貫して担当し、応募書類の添削や面談トレーニングを受けられると、公式サイトに案内されています。
向いていない可能性があるのは、精神障がいのある方で、お住まいが公式の提供エリアに入っていない場合や、一般企業での就労経験がまだ少ない場合です。その場合は、お住まいの地域の支援機関や、準備段階から支えてくれる窓口を先に使うほうが、無理なく進められます。
次の行動は、リンクを開く前に自分でできる準備から始めます。
- 自分の住まいが、公式サイトのエリアの案内に入っているかを確認する
- 手帳の有無、就労の経験、通院の状況を、メモに書き出す
- 働き方、仕事の内容、収入、配慮の4項目で、希望の条件に優先順位をつける
- 他の窓口を2つほど選び、同じ観点で公式サイトの内容を並べて比べる
- 公式サイトの最新の記載を確認したうえで、面談で聞きたい質問を5つほど用意する
サービスの内容や対応エリアは変わる可能性があるため、登録を決める前に、ランスタッドの障がい者向けページと転職支援サービスの案内で最新の条件を確かめてください。精神障がいのある方は、精神障がい者の方へのページの対象者の条件もあわせて読んでおくと、面談で話がかみ合いやすくなります。
転職は、焦って決めるより、条件を整理して、納得してから動くほうが、入社後の働きやすさにつながります。まずは、今日できる準備から、一つずつ進めてください。


